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浚渫(しゅんせつ)について

浚渫作業ができる条件

 

浚渫速力 3~5ノット(対地速度)
風速 15メートル毎秒以下
波高 1.5メートル以下

浚渫速力では大人がジョギングするくらいの速度、風速は木全体が揺れて人が立つのが困難なくらいの風、波高は小さな船が航海できないほどの高さです。

 

浚渫する場所を知るシステム

人工衛星の発信する電波をとらえて、現在の位置を測定するGPSというシステムがあります。(最近ではカーナビでも使用されています。)
このGPSを使って、現在位置を確認しながら、目的の浚渫場所に向かいます。

 

浚渫する深さについて

海の水深は潮の満ち引きによって変化します。
このため、まず、船底から超音波を出して、海底までの深さを測ります。
次に、潮の満ち引きによる潮位と、船の喫水を計算することで、一定の水深で浚渫ができるようになっています。

潮位:潮の満ち引きで変化する海面の高さ
水深:基本水準面からの深さ
喫水:船が水に浮かんでいる時の船底から水面までの距離

 

海翔丸の浚渫方法と優れた浚渫技術

船体の後ろにある「ドラグヘッド」を海底に降ろし、海底に掃除機をかけるように、2台の浚渫ポンプを使って土砂と海水を吸い込んで掘り下げていきます。海水といっしょに土砂を吸い込むことにより、パイプ内を通る土砂の目詰まりを起こしにくくします。

海翔丸が特に優れている点は、浚渫する時の船の速度や、浚渫ポンプ、リサイクルポンプなどの浚渫機器の運転を、コンピュータと数多くのパソコンでファジー制御していることです。
これにより、操舵室にある浚渫操作盤のモニターを監視しながら、常に最適な浚渫をおこなうことができます。

海翔丸写真

 

 

吸い上げた土砂と海水

吸い上げた土砂と海水は、いったん泥艙に貯められます。
泥艙の容量は2,000立方メートルです。

泥艙に貯まった海水は、リサイクルポンプでドラグヘッドに戻し、再び海底の土砂の吸い込みに利用します。

 

なぜ一度吸い上げた海水をドラグヘッドに戻すのか

浚渫では海底の土砂を海水と一緒に吸い込むため、ドラグヘッドに泥艙内の上澄海水を戻すことで余分な海水を吸い込むことなく、泥艙により多くの土砂を貯めることができるので、浚渫作業の効率が上がり、海を汚すこともありません。

 

浚渫できる土砂の量

浚渫1回30分程度で、1,200~1,500立方メートル、浚渫場所から土捨て場所までの距離にもよりますが、1日に8,000~10,000立方メートル(25メートルプールおよそ25杯分)浚渫できます。

泥艙が一杯になったら土砂処分場に運んで、埋立等に有効利用しています。

一杯になった泥艙内の土砂の排出方法について

海翔丸は、土砂処分場に到着すると直接中に入り、 船底にある6枚の扉を開け、数分間で土砂を降ろします。
泥艙扉を開けても、船体の両サイドにある回収油タンクが浮力タンクになっているので、船が沈むことはありません。

また、直接土砂処分場の中へ入れなくなると、船側の舷外排送管と陸上の排送管をつなぎ、浚渫ポンプで土砂処分場まで圧送します。舷外排送装置による土砂の処分時間は、排送距離にもよりますが、船の接岸から管の接続などの準備を含めて、概ね1時間程度です。

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