意見発表会へは一般の方136名にもご参加いただきました。
第1部は、11名の発表者から各々が思う福岡空港の将来のあり方について研究成果が発表されました。
続く第2部は、要所で有識者からコメントをいただきながら発表者同士の意見交換の他、一般参加者から発表者へ意見が出されました。
(意見交換の主な発言)
- 空港は周辺住民に大きな犠牲を与えてきたことは間違いないが、空港が移転しても、移転先周辺の住民は被害と恐怖と騒音に悩まされ、移転は危険の移転になると思う。
- 飛行機は安全な乗り物であり、空港は大切な場所だと思うが、周辺に市街地がこれだけ張りついているという状況が一番大きな問題なのではないかと思う。
- 福岡市の発展は空港によるところもあるが、街の発展を阻害する場合もあり、良い面と悪い面と両極端の面を持っていることを言いたい。
- 財政問題、経済性資源の枯渇の問題などがある中で、本当に県民、国民の利便を支え、経済成長を支える、インフラとして空港が必要なのかどうなのかを考える必要がある。
- 現空港の赤字運営について、そもそも利益を出す必要があるのかどうか。公共交通機関としては非常に重要な機能であるから、コストはかかるものだと思う。
- 将来、ハブ空港として発展し、24時間営業できるような空港をつくろうと思ったら、時間制限がある、今の空港では不可能だと思う。
- 空港の移転により街が壊されていくのではないかという意見があったが、逆に移転すれば350ヘクタールある土地が有効活用されていくのではないか。
その他、一般参加者から発表者に対して、次のような意見が出されました。
(会場の一般参加者からいただいた意見)
- 危険性については飛行機に比べ自動車の方が圧倒的に多く、余り危険だと言うのは、やたらと市民をおどかすだけのことにしかならない。
- 九州新幹線全線開通により九州内の空港から福岡空港への便が消えるのではないかと思われる。
- 福岡の将来のことを考えた場合、ハブ空港がないなどというのは、恥だと思う。
会の最後に、有識者の先生方から次の意見をいただきました。
(有識者の先生からいただいた主な意見)
- 個人的な見解であるが、PIを評価している。行政主導でプロジェクトを進めるのではなく、住民を巻き込むことは非常に良い。特に、多様な意見が出た点は評価できる。
- 空港建設は非常に時間が掛かるので、もし新空港建設を行うならばスピードアップが必要。20年前と比較すると東アジアは劇的に変化している。福岡の地理的な優位性を考慮すると、成長の可能性を秘めている点には理解が必要。
- 福岡のみでなく、九州全体を引っ張っていくという視点からも空港を考えるべき。
- 航空会社は与えられた条件の中で最大の努力をしているが、飛行機は天候に左右されるので、欠航のない空港というのが良い空港の条件になる。